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子宮頸がんは、予防ワクチンで防ぐことの可能な唯一のがん。このワクチンは、昨年末に日本でも承認され、一般への接種が始まった。
この画期的なワクチンについて知識を深め、大切な体を子宮頸がんから守ろう。
★この特集は「アステン」(静岡新聞社刊)2010年9月号に掲載されました。
子宮頸がんワクチンって?
現在承認されているワクチンは、グラクソ・スミスクラインから発売された「サーバリックス」。子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、日本人の子宮頸がんのうち60%を占める16型と18型に効果を発揮する。アメリカやオーストラリアなど100カ国以上で接種され、イギリスのように集団接種を行っている国もある。効果としては、少なくとも接種から約7年間は予防効果が確認されており、少なくとも20年以上の効果継続が推定されている。
このワクチンはウイルスによく似せてつくられた不活化ワクチンで、毒性はなく比較的安全性が高いという。
10歳以上の女性が接種対象で、性交渉前の10代での接種が望ましい。とはいえ「20代から40代女性も、性交渉のある間はワクチンの効果が期待できます」と静岡済生会総合病院産婦人科の成島三里医師は広く接種を勧める。このウイルスは自然感染では十分な免疫をつくることができず、何度も感染する可能性がある。そこで再感染を防ぐためにこのワクチンが有効だという。
では、実際にどのように接種するのか。初回の接種から1カ月後に2回目、さらに半年後に3回目の接種が基本で、上腕部の筋肉に注射する。副反応としては接種部位の痛みなどが約10%の人に見られる。まれにアレルギー反応が見られるが、これは接種30分以内に起こるため、接種後30分は病院で様子をみよう。アレルギー体質の人は事前に医師に相談して。筋肉注射のため、当初痛みで気絶する子どもが出るという話もあったが、「当院では今のところそういう方はいませんでした」(成島医師)。ちなみに、免疫不全のある人や妊婦、授乳中の人に対する安全性がまだ確認されていないため、これらに該当する人は接種を控えた方がいいだろう。
検診との併用でリスクを減らす
これだけメリットがある子宮頸がんワクチンだが、まだ接種は広く進んでいない。「親が子宮頸がんにかかった方や医療関係者など、関心の高い方しかまだ受けていないのが現状ではないでしょうか」と話すのは、レディースクリニック古川の古川雄一院長。同院でも接種に訪れるのは1カ月に10人程度だという。その背景にあるのが、3回で4~6万円という高額な費用。現在公費負担を行っているのは、県内では三島市のみ(川根本町は一部負担)。また2011年度政府予算の厚生労働省予算特別枠に助成事業が盛り込まれる見通しだが、負担割合や対象者の選定などが明確となるのはこれから。古川院長は「公費負担されることを期待して様子を見ている人が多いと思いますが、20代以上はおそらく対象外。様子を見て接種を遅らせる必要はありませんので、どんどん接種すべきだと思いますよ」と話す。特に結婚や出産を希望する女性は積極的に打つべきだと古川院長は強調する。「がんが進行して子宮摘出となれば、子どもを産むことができなくなりますから」。
予防には高い効果があるが、既に感染したHPVを消滅させたり、発症した子宮頸がんを治療したりすることはできない。ワクチン接種前に既に感染していた場合、依然としてがんになる可能性は残されている。もちろん、16型、18型以外のウイルスによる感染も否定できない。だからこそ古川院長、成島医師とも検診の重要性を強調する。ワクチンと検診を併用することで、子宮頸がんのリスクはグッと減らすことができる。
大切な体、さらにはこれから生まれてくるであろう大切な命のためにも、予防へのアクションを起こしたい。
次回は「治療」について2010年10月4日に掲載予定。









