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子宮頸がんが予防できることを受けて、世界各国でもさまざまな取り組みが始まった。また、日本国内でも、国や自治体が検診・ワクチンに対する施策を打ち出している。今回は、子宮頸がんに対する世界各国と、日本国内での取り組みを紹介する。
★この特集は「アステン」(静岡新聞社刊)2010年11月号に掲載されました。
世界各国の取り組み
WHO(世界保健機構)の発表によると、世界では毎年約50万人が子宮頸がんにかかり、うち約26万人が命を落としている。これは約2分に1人のペースで、日本でも1日当たり約7人が亡くなる計算だ。
検診とワクチンにより、子宮頸がんでの死亡をゼロにできるという観点から、今、世界各国では、子宮頸がん撲滅に向けて積極的に取り組んでいる。例えば、欧米などの先進国では、ワクチンが開発されて以来、国を挙げて接種を勧めており、検診受診率向上にも力を入れている。
ワクチン接種の先進国の一つがオーストラリア。世界で最初にワクチン接種への公費助成プログラムを打ち出し、現在は12013歳女児を対象に学校で無償接種を行っている。導入当初、2年間の限定キャンペーンだったが、26歳までの女性全員に無償接種するなど、国を挙げてワクチン接種を進めてきた。その後、全額公費負担する国(イギリス、オランダ、イタリアなど)や、医療保険等で全額カバーする国(アメリカ、ドイツなど)も出てきて、ワクチン接種を積極的に導入している。
ワクチン同様、子宮頸がん撲滅に欠かせないのが、がん検診。この検診受診率が、日本では未だに約23%であるのに対し、海外では50%を超えるところが少なくない。例えば、アメリカは現在子宮頸がん検診受診率が80%以上、フランスやカナダ、ノルウェーでは70%以上など検診への意識が高い。お隣の韓国も40%を超え、日本の2倍近くになる。日本の検診受診率の低さは際立っている。
※データ出典:OECD(経済協力開発機構)
日本国内の現状
この低い受診率を上げるために、厚生労働省は昨年から「がん検診無料クーポン配布」を開始した。前年度に20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の誕生日を迎えた女性には子宮頸がん無料検診、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳は乳がん無料検診のクーポンが郵送され、がんの早期発見に一役買っている。また、各自治体では子宮頸がん検診に対し、20歳から2年ごと助成を行い、わずかな負担金額で検診を受けられる体制をとっている。
ただし、問題は検診対象者自身の意識の低さ。その理由の一つとして挙げられるのが、まだ若いから大丈夫、という考え。学校や公共の場で学ぶ機会がないため、その危険性はあまり知られていない。発症が急増している20代、30代の女性たちに、いかに検診を受けてもらうかというのが、当面の課題となっている。
県内では、川根本町が先陣を切って一部助成を決定。また三島市、長泉町、裾野市、伊東市の4市町が全額助成の方針を打ち出している(対象者は市町によって異なる)。さらに焼津市、藤枝市ではこの秋から一部助成を決定。今後も追随する自治体が増えるものと思われる(詳細はコラム参照)。
さらにこの秋、厚労省が2011年度予算特別枠でワクチン助成事業を新設。国、都道府県、市町村で負担し助成する仕組みづくりを決めた。今後、このような助成制度で、ワクチン接種を進めていきたい考えだ。
検診、ワクチンともに助成制度が整いつつある今、自分が対象者であるかをもう一度確認し、これらを積極的に利用して子宮頸がんから大切な体を守ろう。
川根本町の取り組み
県内初の助成を決めた川根本町では現在、中高生の約8割という高率で接種(または希望)が進んでいる。対象者となっているのが、中学1年生から29歳までの女性。中高生(あるいは相当)に対しては、3回接種で自己負担5,000円(助成額最大55,000円)、それ以上029歳は接種費用の1/3が自己負担(助成額最大40,000円)で、接種を証明する領収書・予診票控え等を添付して申請することで差額が助成される。町内の本川根診療所(今期分の受付は終了)、静岡厚生病院での接種では、最初から自己負担額のみの支払いで接種が可能だ。助成事業に先立ち、町は中高生や保護者等を対象に産婦人科医師による子宮頚がん予防健康講演会を開催し、子宮頚がんに関する知識やワクチンについて学ぶ機会を設けている。
川根本町/川根本町役場 生活健康課 健康室 0547-56-2222
焼津市・藤枝市も助成開始
焼津市、藤枝市も9月議会でワクチンの一部助成が決定した。焼津市は11月から、藤枝市は12月から開始の予定で、1回の接種あたり6,000円を助成する。各自治体が委託協力を得た医療機関には申請書があるので、記入すれば支払いの際、接種費用から助成額を引いた金額を支払えばよい。藤枝市は、対象者に事前にクーポンを郵送、利用者はそのクーポン券を添えて提出する。また、それ以外の医療機関では一度全額支払い、その後領収書と予診票控え等の必要書類を合わせて申請すれば、助成額が償還される。詳しくは各自治体担当へ問い合わせを。
藤枝市/健康福祉部 健康推進課(保健センター)054-645-1111(代)
焼津市/福祉保健部保健センター 054-627-4111









