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若年化する子宮頸がん

子宮頸がんは、罹患者数、死亡者数ともにそのピークが若年化しています。特に20代から39歳までの患者さんの数は増加しています。しかも、がん全体では死亡者数は減少傾向にあるものの、若年層の子宮頸がんによる死亡者数は残念なことに、増加しているのです。
このがんはHPVウイルスにより引き起こされるもので、主に性交渉により感染します。感染してもすぐにがんになるわけではありません。通常は自然にウイルスが流れてしまうことが多いのですが、長期感染し続けることで感染した部分の細胞が形を変え(異形成)、その後、前がん段階を経てがんに進行することがあります。定期検診で異形成の段階から経過観察をし、がんになりそうになった段階で、子宮の入り口部分だけを切除すれば、がんにまで進むことはありません。

まず目指すのは、検診率の向上

今は晩婚化で、20代から30代というと結婚・妊娠のタイミングです。この世代では子宮を残して、さらにがんも100%治すということが必要です。ここで大事なのは、「子宮を残して」という部分。子どもを産み育てる大切な女性の体を守りたい。そのためには子宮を摘出せずに済む段階、つまり早期発見・治療が大事になってきます。さらにできることなら、がんを予防したい。だからこそ定期検診が重要となってくるのです。
検診で子宮頸がんを防ぐことができるにもかかわらず、日本は検診率が先進国の中でもずば抜けて低いのが現状です。しかも検診を受ける人は固定化かつ高齢化していて、本当に受けてほしい若い世代の検診率はさらに低くなっています。
厚生労働省の出したデータによると、2001年の自治体および職場検診の受診率はわずか22%程度。アメリカやヨーロッパでは80%を超えています。韓国や台湾でも65%以上を実現しています。この受診率を上げることが、まずは必要なのです。

予防にはワクチンが有効

HPVウイルスと子宮頸がんとの因果関係は明確ですから、子宮頸がんの予防にはワクチンも効果的です。ウイルスに感染しなければ子宮頸がんになるリスクはほとんどなくなるわけですから、ワクチンの有効性は高いでしょう。すべての女性が若いうちにワクチンを受けるようになってほしいと思っています。しかし、ワクチンだけですべてを防ぐことはできません。ですから、検診とワクチンの併用が大事です。それによって子宮頸がんはゼロに近づくのです。
もう一つ直接的ではありませんが、これ以上子宮頸がんを増やさないために、もっと若いうちからの性教育が必要だと思います。日本の学校では、性について教える機会が少ないのが現状です。しかし北欧では幼稚園から教えています。偏見のないうちから教えることで、興味本位で性をとらえさせないということもあります。子どものころからしっかりと教育することで、確かな知識を持ち、子宮頸がんによる悲劇をなくしていきましょう。

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